2024年、データアプリケーションに求められるデータ連携の4つのトレンド

2024年、データアプリケーションに求められるデータ連携の4つのトレンド

2024年もひと月経過し、データ業界各社の動きも本格化してきました。CData ではGoogle、Salesforce、Tableau など世界有数のソリューションプロバイダーやデータ業界の最大手を含む、OEM パートナー各社の昨年の動向を振り返ってみました。本記事では、こうした振り返りから得られた知見をもとに、2024年のデータ管理・データ連携業界に起こるであろう主要なトレンドと、企業がどのようにデータコネクティビティソリューションを活用していくのか、その展望をご紹介します。

※本記事はCData US ブログ 4 Embedded Integration Trends for 2024 の翻訳です。

データ連携の最大の課題はAPI 変更への保守追従

データのサイロ化は、企業やソリューションプロバイダーが直面する深刻な課題です。現在、全世界の中堅企業では130を超えるアプリケーションを利用しており、過去5年間で800%以上増加しています。

同時に、テクノロジーの急速な進歩によりAPI の変更頻度が大幅に増加しました。例えば、データに対するプライバシーやセキュリティの基準が厳格化したことでモニタリングと適応が常に必要になっています。システムやサービスへの相互連携が増えるにつれ、こうした課題の影響が指数関数的に大きくなっています。

エンタープライズ向けのデータコネクタや、業界をリードするデータドリブンソリューションを構築・保守してきた豊富な経験から、CData はAPI 変更への保守・追従の負荷について誰よりも知っています。API 変更への追従は多くの場合、データ連携の開発作業の60%以上を占め、IT チームやエンジニアリングチームの間でますます重要な懸念事項となっています。

生成AI 導入の機運が高まる世界では、データが王となる

Gartner 社は、2026年までに80%以上の企業が生成AI 対応のアプリケーションを積極的に使用または導入すると予測しています。現在この数字はわずか5%です。生成AI の普及はまだ始まったばかりで、今後2年間で急速に普及するでしょう。

企業は、データから独自の価値と収益インパクトを持つコンテンツやインサイトを生成する方法を模索しています。その方法の1つとして、独自の販売、市場、財務データで生成AI(GenAI)を学習させ、カスタムモデルを構築して業務に活用する、という活用方法が注目されています。

AI 活用を成功に導くには、強力なデータ管理戦略が必要です。生成AI テクノロジーは、包括的で高品質なデータを学習させることで初めて本領を発揮します。そのため2024年には、企業はデータタック全体にわたるデータへのセキュアで効率的なアクセスをこれまで以上に重視するようになるでしょう。

多くの企業にとって、適切なデータ管理やデータ連携戦略への投資は、2024年にAI 導入を成功させるために最も重要なものとなるでしょう。CData のOEM パートナーにおいても、アプリ内で生成AI の可能性を最大限に引き出すためにデータコネクティビティ戦略の改善に乗り出す企業が増えています。

クラウド移行の実現にはフレキシブルなデータ連携方法が必要に

2023年は、これまで以上にハイブリッドクラウドが注目される年となりました。このトレンドは2024年も勢いを増し、企業やソリューションプロバイダーはオンプレミスソリューションからクラウドへ、特にマルチクラウドやハイブリッドクラウド環境への移行を進めるでしょう。

世界の企業のリーダー1,000人を対象に実施されたState of Cloud Report によると、94%の企業がクラウドファーストを実践し、65%がマルチクラウドの環境を活用しており、さらにその内20%が新たなクラウド環境を追加しています。

しかし多くのソリューションプロバイダーはまだ、新しいクラウド環境にソリューションを導入したり、オンプレミスのソリューションをクラウドサービスに移行することで、クラウドファーストの世界に適応しようとしている段階です。

個々のアプリケーション、システム、クラウドでは、それぞれ必要とされるデータ連携の方法も異なります。このような多様な連携に対するニーズは高まっており、弊社のOEM パートナーの中には、新しい組み込み型コネクタを追加したり、SaaS 型データ接続プラットフォームであるCData Connect Cloud を検討しているケースも見られます。

例として、先日弊社はクラウドファーストのプロジェクトロードマップおよび分析ソリューションの『SharpCloud』と共同でウェビナーを開催しました。SharpCloud はCData Connect Cloud とCData コネクタを組み込んで活用することで、クラウドベースのデータ分析をサポートしています。

ウェビナーを視聴する(英語)

連携機能を高い価格Tier の裏付けに

ソフトウェア業界は、製品の価格Tier が部分的にはアプリケーション側の連携機能に基づいて区別されていることを長年認識していました。データのサイロ化が拡大してデータ連携の必要性が高まるにつれて、今ではデータ連携機能は高い価格Tier と他のTier の主要な区別要因となる、という認識がソリューションプロバイダーの中でも浸透してきました。

弊社は最近、OEM パートナー数社と協力してコネクティビティと価格設定の強化を支援しました。Layer2 社の例では、組み込み型のデータ連携を活用し、顧客の20%を新しいエンタープライズ向け価格Tier に移行させました。

おわりに

貴社のソリューションに連携機能を組み込む方法については、弊社のOEM データコネクティビティページをご覧ください。また、組み込み型データ連携の日本での導入事例については、アステリア様のAsteria Warp の事例ウィングアーク1st様のMotionBoard の事例をご参照ください。

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