Derived Views 機能を用いてユーザー独自のビューを作成してみる:CData Connect Cloud


こんにちは、CData Software Japan プロダクトチームの宮本です!

今回はデータコネクティビティサービスのCData Connect Cloud に追加された Derived Views という機能をご紹介したいと思います。

CData Connect Cloud とは

SaaS をはじめ、RDB や Cloud DWH へのアクセスをConnect Cloud に集約し、クライアント側からはConnect Cloud に接続するだけで各種データソースとの接続が可能になるサービスです。(インストール型だった CData Driver のクラウドサービス版というとイメージしやすいかもしれません)

CData Connect Cloud | Data Connectivity as a Service プラットフォーム

Connect Cloud ではSQLServer のプロトコルであるTDS やOData、そして各種クライアント側にインストールできるJDBC やODBC ドライバーなどと、さまざまなインタフェースを持ち合わせています。
例えば、Connect Cloud を仮想SQLServer と見立て、クライアント側からは普通の外部のSQLServerとしてアクセスするといったことも出来るようになっています。※ご利用されるツール、またはサービスによってはご利用できない場合もございます。

Derived Views とは

Derived Views とは事前にConnect Cloud 側のコネクタで定義されたビューではなく、オリジナルクエリをもとにビューを作成することができる機能になります。

ではDerived Views の使い方の前にいくつかのユースケースをみていきましょう。

ユースケース1:クライアント側ではテーブルの指定しかできないとき

とあるAPI から返される全項目をBIサービスで使いたい!というようなケースはあまりないと思いますが、
クライアント側ではテーブルしか指定できないようですと、SELECT項目を指定することができません。
このようなときに、Connect Cloud 側で SELECT A, B, C FROM TABLE1 といったビューを定義しておくことで、
クライアント側からはテーブル(ビュー)の指定だけでも対象項目の選択を実現することができます。

同じような話で「ある条件下のレコードだけを抽出したい」というケースもありますが、これもConnect Cloud 側で条件指定したビューを作成しておくことで実現可能です。

ユースケース2:期間指定の条件を動的に変更させたいとき

今度はSQL関数を使ったりしてもう少し複雑なことをしたいときです。クライアント側のツール/サービスで関数の指定ができないとき、Connect Cloud で関数を組み込んだビューを保存しておくことができます。
例えば、30日以内での期間指定を必須のフィルター条件とするAPIがたまにあります。
静的に日付を指定すれば別に問題ないのですが、これを毎日行うことは非現実的です。
この場合に、例えばDATEADD 関数などを用いて動的に日付をセットすることで、日々指定期間の最新状況を取得することができるようになります。

Derived Views の使い方

ではスマレジを例に説明します。
サイドメニューの「Data Explore」→スマレジのコネクション情報→TransactionHeads(取引情報) テーブルをドラッグし、右側の入力エリアにドロップします。その後、Execute ボタンで実行すると下記いづれかの項目を指定するようエラーメッセージが返ってきました。


ちなみに期間指定の場合は最大31日間までとの指定があるため、今回は下記のようなビューを作成します。
実行結果はゼロ件でしたが、これで動的に期間指定を行えるためエラーなく実行できるようになります。


次にこのクエリをDerived Views 機能でビューとして保存します。


Viewの名前を入力したらConfirm ボタンをクリックします。


これでDerived View は完成です。通常のビューとして外部からも参照することが可能となりました。

なおこの作成したビューは、Data Explore 上ではDerived Views のカテゴリ内に定義されています。


作成したビューの縦の三点リーダーからQuery をクリックすると、ただの select * from xxxxx のクエリが生成されますので、それを実行すれば先ほどと同じ結果が返ってきます。


余談ですが、Derived Views で定義したビューでも、ちゃんとOData としても公開することができます。

さいごに

いかがでしたでしょうか。Derived Viewsでビューを作成することで、細かな指定はConnect Cloud 側にて行い、クライアント側からは単純に作成したビューを呼び出すだけという構成を取ることができるようになりました。
Connect Cloud は30日間の無償トライアルが可能です。また今回ご紹介したDerived Views はVirtualization パッケージを個別に契約する必要がありますが(2023/03/27時点)、トライアル時においてはご利用することが可能ですので是非お試しくださいませ。

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