先日、晴天のカリフォルニア州サンタクララおよびバーチャルにて2週間にわたって開催されたAPI World 2023に参加してきました。私はCData というベンダーという立場とデベロッパー・リレーションズ・アドバイザリー・ボードのメンバーという立場の両方でイベントに参加し、どちらの立場からもイベントを大いに楽しむことができました。API World は、多様なAPI、AI、そしてコンサルティングベンダーによってサポートされていて、有益なセッションが満載のAPI およびAI に特化した大きなイベントです。
この記事では、イベントでAPI のトレンドとして重要だと感じた点を紹介します。
※本記事はCData US ブログ Key Takeaways from API World 2023 の翻訳です。
1. ペルソナは既存顧客からはじめよ
アドバイザリー・ボードのメンバーとして、私はデベロッパー・マーケティングの朝食会に参加し、デベロッパー・リレーションズの専門家たちから話を聞くことができました。私にとって最も大きなポイントは、組織のICP(Ideal Customer Profile、理想的なペルソナ)は、”妄想の顧客像” 以上のものであるべきだということです。
有益なペルソナ設定には、既存顧客からペルソナ像を作成するのがマーケティングチームやセールスチームにとって最も効果的です。一般的なプロファイルは、誰をどのようにエンゲージすべきかの大まかなアイデアを与えてはくれますが、より効果的なキャンペーンを行うためには、実際の顧客が製品・サービスをどのように使っているのかを深く理解することが必須です。API の世界では、どの顧客が(どのように)API を利用しているかは、API の設計やアップデートにあたり最重要な情報です。
2. ビスポークのデータセットで構築された特化型AI が重要
人工知能(AI)と機械学習(ML)は、今年私が参加したイベントのすべてで大きなトピックとして語られていました。API World では、ベンダーがモノリシックな大規模言語モデル(LLM)からどのように脱却し、オーダーメイドのデータセットに移行しているかというトピックが語られていました。データの作成の速度を考慮すると、AI がパターンを見つけて予測を行うために十分な大きさのデータセットを作成するのに、どの業界もそう時間はかかりません。
オーダーメイド(ビスポーク)のLLM を構築することで、企業は無関係なデータでAI やML の取り組みを損なうことなく、顧客の特定のニーズを掘り下げることができます。例えば、医療提供者であれば特定の医療問題を詳しく掘り下げることができ、API ベンダーであれば自社のAPI がどのように使用されているかを知ることができます。現在、CData Connect Cloud のユーザーは、AI を活用して自然言語の質問をSQL クエリに変換し、クラウドデータからより簡単にインサイトを得ることができるようになりました。
3. ポジティブAPI セキュリティモデルがより重要に
基調講演では、42Crunch Field CTO のIsabelle Mauny 氏が、API ライフサイクルの早い段階でAPI の脆弱性について理解し、対処することが重要だと話していました。
API セキュリティのネガティブモデル(できないことを定義)からポジティブモデル(できることを定義)へのシフトの推奨が一番印象に残りました。ポジティブモデルでは、組織は想定されるリクエストを定義し、それ以外はすべて拒否することで、認証(クライアント / ユーザーが誰であるか)と認可(クライアント / ユーザーのアクセスできるもの)の両方を厳密に管理します。これらのプラクティスは、ベンダーが作成するAPI に適用され、企業が採用するサービスやシステムのAPI に求められるべきものです。
セキュアなAPI に投資する企業は、API 管理とガバナンスに採用するツールが同じレベルのセキュリティをサポートしていることについても確認する必要があります。クラウドプラットフォームのデータ仮想化として、CData Connect Cloud は組織のSaaS アプリケーションやデータシステムへの各接続においてソースレベルのユーザー権限をネイティブに透過し、最新のポジティブAPI セキュリティモデルを維持しながら、単一のエンドポイントを介してすべてのAPI へのアクセスを許可します。
まとめ
- 強固な顧客ペルソナを定義することは無駄にはなりません。ペルソナ定義にはAI の活用を検討することができます。
- AI を活用するときは、トレーニングと予測にビスポークのデータセットの使用を検討しましょう。
- API セキュリティ、管理、ガバナンスには、ポジティブモデルを適用しましょう。
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