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こんにちは!プロダクトスペシャリストの宮本です。
CData Sync は、400種類以上のSaaS / DB のデータを各種DB・データウェアハウスにノーコードで統合可能なETL / ELT ツールです。CData Sync では、DB / DWH だけでなくSalesforce をはじめとする一部SaaS をデータの転送先としてサポートしているため、いわゆるリバースETL 構成のデータパイプラインを構築できます。
本記事では、Amazon Athena とSalesforce のデータをPostgreSQL に統合、リードスコアを計算・付加した後にSalesforce に書き戻す、というリバースETL 構成のパイプラインを作っていきます。
CData Sync は、レポーティング・ダッシュボード、機械学習・AI などで使えるよう、社内のデータを一か所に統合して管理できるデータ基盤をノーコードで構築できるETL ツールで、以下の特徴を持っています。
CData Sync はフルマネージド(SaaS)型・オンプレミス型・AWS でのホスティング、と多様なホスティング環境に対応しています。各オプションで無償トライアルを提供していますので、自社のニーズにフィットするオプションを以下から選択してお試しください。
無償トライアルへETL の逆、いわゆるデータウェアハウスからSaaS へデータを転送することを指します。アプリ間連携のようなEAI とは異なり、ETL のようにバッチ処理での連携を行います。例えばSalesforce のデータを元にデータウェアハウス内で集計・予測してから書き戻したい場合、①Salesforce → データウェアハウスで連携、②データウェアハウスで変換されたデータをSalesforce に書き戻し、と2つのポイントがありますが、後者の構成がリバースETL に当たります。
それでは、Amazon Athena とSalesforce のデータを統合して書き戻すための具体的な設定手順を説明していきます。
Amazon Athena とSalesforce の情報を一度PostgreSQL に統合して、統合したデータを使ってリードをスコアリング、その結果をSalesforce に書き戻します。 リバースETL のデータソースとなるDB としてPostgreSQL を使い、全体のデータの流れは以下のようになります。
Salesforce (Lead) + Amazon Athena → PostgreSQL(スコアリング)→ Salesforce(Lead)なお、Salesforce のLead オブジェクトにはスコアリング結果を格納するカスタム項目を事前に作成しておきます。
はじめに、Salesforce とAmazon Athena のデータをPostgreSQL に転送するための設定を行います。
CData Sync のブラウザ管理コンソールにログインします。CData Sync のインストールをまだ行っていない方は本記事の製品リンクからCData Sync をクリックして、30日の無償トライアルとしてCData Sync をインストールしてください。インストール後にCData Sync が起動して、ブラウザ設定画面が開きます。
それでは、データソースとしてAmazon Athena を設定していきましょう。左の[接続]タブをクリックします。
Amazon Athena リクエストの認証には、アカウントの管理のクレデンシャルか、IAM ユーザーのカスタムPermission を設定します。 AccessKey にAccess Key Id、SecretKey にはSecret Access Key を設定します。
AWS アカウントアドミニストレータとしてアクセスできる場合でも、AWS サービスへの接続にはIAM ユーザークレデンシャルを使用することが推奨されます。
IAM ユーザーのクレデンシャル取得は以下のとおり:
AWS ルートアカウントのクレデンシャル取得は以下のとおり:
EC2 インスタンスからCData 製品を使用していて、そのインスタンスにIAM ロールが割り当てられている場合は、認証にIAM ロールを使用できます。 これを行うには、UseEC2Roles をtrue に設定しAccessKey とSecretKey を空のままにします。 CData 製品は自動的にIAM ロールの認証情報を取得し、それらを使って認証します。
多くの場合、認証にはAWS ルートユーザーのダイレクトなセキュリティ認証情報ではなく、IAM ロールを使用することをお勧めします。 代わりにRoleARN を指定してAWS ロールを使用できます。これにより、CData 製品は指定されたロールの資格情報を取得しようと試みます。 (すでにEC2 インスタンスなどで接続されているのではなく)AWS に接続している場合は、役割を担うIAM ユーザーのAccessKeyと SecretKey を追加で指定する必要があります。AWS ルートユーザーのAccessKey およびSecretKey を指定する場合、 ロールは使用できません。
多要素認証を必要とするユーザーおよびロールには、MFASerialNumber およびMFAToken 接続プロパティを指定してください。 これにより、CData 製品は一時的な認証資格情報を取得するために、リクエストでMFA 認証情報を送信します。一時的な認証情報の有効期間 (デフォルトは3600秒)は、TemporaryTokenDuration プロパティを介して制御できます。
AccessKey とSecretKey プロパティに加え、Database、S3StagingDirectory、Region を設定します。Region をAmazon Athena データがホストされているリージョンに設定します。S3StagingDirectory をクエリの結果を格納したいS3内のフォルダに設定します。
接続にDatabase が設定されていない場合は、CData 製品はAmazon Athena に設定されているデフォルトデータベースに接続します。
データソースとしてSalesforce を設定します。接続プロパティまでの設定方法は基本的にAmazon Athena と同じです。
Salesforce への接続には通常のログインの他、OAuth やSSO を利用できます。ログイン方式では、ユーザー名、パスワード、セキュリティトークンを使って接続します。Salesforce セキュリティトークンの取得についてはこちらの記事をご確認ください。
ユーザー名、パスワードを使用しない、またはできない場合、OAuth 認証を利用できます。
SSO (シングルサインオン) は、SSOProperties、SSOLoginUrl、TokenUrl プロパティを設定することでID プロバイダー経由で利用できます。詳細はヘルプドキュメントの「はじめに」を参照してください。
次に、PostgreSQL への接続を設定します。同じく[接続]タブを開きます。
SSH なしの接続には、Server、Port(デフォルトは5432)、Database、およびUser、Password のプロパティを設定します。Database プロパティが設定されない場合には、User のデフォルトデータベースに接続します。
パスワード方式によるSSH接続時に必要なプロパティ一覧を以下に示します。
接続文字列形式では以下のようになります。
User=admin;Password=adminpassword;Database=test;Server=postgresql-server;Port=5432;UseSSH=true;SSHPort=22;SSHServer=ssh-server;SSHUser=root;SSHPassword=sshpasswd;
公開鍵認証によるSSH接続時に必要なプロパティ一覧を以下に示します。
接続文字列形式では以下のようになります。
User=admin;Password=adminpassword;Database=test;Server=PostgreSQL-server;Port=5432;UseSSH=true;SSHClientCertType=PEMKEY_FILE;SSHPort=22;SSHServer=ssh-server;SSHUser=root;SSHClientCert=C:\Keys\key.pem;
CData Sync では、データ転送をジョブ単位で設定します。ジョブは、例えばSalesforce → PostgreSQL といった1データソース対1転送先の単位で設定し、データソースが持つ複数のテーブルを転送できます。データ転送ジョブを設定するには、[ジョブ]タブに進み、[+ジョブを追加]ボタンをクリックします。
Salesforce のすべてのオブジェクト / テーブルをデータ転送するには、[種類]で[すべて同期]を選択して、[タスクを追加]ボタンで確定します。
作成したジョブ画面で、右上の[▷実行]ボタンをクリックするだけで、全Salesforce テーブルをPostgreSQL に転送できます。
Salesforce から特定のオブジェクト / テーブルを選択してデータ転送を行うことが可能です。[種類]では[標準(個別設定)]を選んでください。
次に[ジョブ]画面で、[タスク]タブをクリックし、[タスクを追加]ボタンをクリックします。
するとCData Sync で利用可能なオブジェクト / テーブルのリストが表示されるので、データ転送を行うオブジェクトにチェックを付けます(複数選択可)。[タスクを追加]ボタンで確定します。
作成したジョブ画面で、[▷実行]ボタンをクリックして(もしくは各タスク毎の実行ボタンを押して)、データ転送ジョブを実行します。
このようにとても簡単にSalesforce からPostgreSQL への同期を行うことができました。
PostgreSQL に転送されたテーブルを見てみると、Salesforce のデータが転送されていることが確認できます。スコアリング結果を格納するLeadScore_c(カスタム項目)にはまだ何もデータが入っていないので、ここにAmazon Athena のデータを統合したリードスコアリングの計算結果を追加します。
同じ手順で、Amazon Athena のお好みのデータをPostgreSQL に転送できます。今回はCustomers テーブルを使用しました。
それでは、Salesforce のリードをスコアリングしてPostgreSQL に反映しましょう。このときにAmazon Athena のCustomers データを統合して使います。
CData Sync ではSalesforce とAmazon Athena 以外にも400種類以上のデータソースをサポートしているので、スコアリングに必要なデータ(Webサイト上のユーザーアクティビティやメール開封率、ダウンロード履歴など)が他にあれば追加してみてください。
それでは、PostgreSQL のLead_reverse テーブルのLeadScore_c を参照してみましょう。
本記事ではリードスコアリングの方法は省きますが、PostgreSQL 上でSalesforce とAmazon Athena のデータを使ってスコアリングした結果は以下のようにLeadScore__c カラムに追加しています。
この更新されたリードデータを、元のリードデータを持つSalesforce に書き戻します。
書き戻しを行うには、PostgreSQL からSalesforce へのジョブを作成する必要があります。ただし、作成方法はデータソースと同期先に注意するだけでほとんど同じです。
では、ジョブを追加ボタンをクリックしてジョブを作成していきます。
※連携方法は、 Insert、Upsert、Update の3パターンから選択可能です。Upsertの場合は、Salesforce で外部ID として登録している項目のみKey として使用可能
ここでテーブル同士を紐づけます。
次にどの項目をキーにするか、またどのカラム同士をマッピングするかを指定します。今回は LeadScore_c 同士でマッピングしました。
設定は以上で、あとは右上の実行ボタンをクリックするだけです。※運用時はスケジュール設定を行ってください。
実行が完了すると、ステータスや更新した行数が表示されます。
では、最後に Salesforce のLeadオブジェクトを見てみましょう。LeadScore 列にPostgreSQL でスコアリングした結果が取り込まれました!
このように、Salesforce とAmazon Athena のデータを統合して書き戻すリバースETL のような複雑に思える構成でも、CData Sync ならノーコードで簡単に実現できます。
リバースETL にはリードスコアリングの他、マスタデータとの連携やWeb 解析ツールが持つユーザーアクティビティとの連携など、幅広いユースケースがあります。30日間の無償トライアルで、リバースETL パイプラインの構築を手軽にお試しください。
日本のユーザー向けにCData Sync は、UI の日本語化、ドキュメントの日本語化、日本語でのテクニカルサポートを提供しています。
もっとユースケースが知りたい!という方は、CData Sync の 導入事例を併せてご覧ください。