この記事はJP_Stripes Advent Calendar 2022 19日目の記事です!
はじめに
こんにちは!CData Japan でウェブ開発を担当している加藤です。CData Japan のウェブサイトでは、10月から注文処理にStripe Checkout を導入して利用しています。この記事では、どうしてStripe を導入したのか?という課題感と導入後どのように決済オペレーションが改善されたか、という点をご紹介します。Stripe を導入しようか迷っている、どうやって導入したらいいかわからない、という方の参考になれば嬉しいです!
Stripe 導入前の課題
CData のウェブサイトでは、Stripe 導入以前からウェブ注文を導入しており、多くのユーザーの方々にご利用いただいてきました。ウェブ注文を使えば、セールスに見積を依頼して注文書を発行して・・・といった煩雑な作業を飛ばして効率的に製品を購入できるので、ウェブサイトの重要な機能です。しかし、これまでのCData でのウェブ注文処理は2つの課題を抱えていました。
- そもそもクレジットカード決済ができない
- ウェブ注文はメールベースで手動処理、セールスチームの負担が大きい
1については、そもそも開発コストなどの理由からクレジットカード決済が実装できていませんでした。さらにこれまで、注文処理は手動で実行され、セールスチームが注文を通知するメールを受け取ったあと請求書とライセンスの発行を行って、顧客に送るというフローを取っていました。これでは当然セールスチームには負担がかかります。以下はこれまでの処理のフローを図示したものです。セールスチームが「ライセンス発行」、「CRM への購入情報の登録」、「請求書発行」という3つの処理を手動で実行していました。
この2つの課題を、Stripe を導入することで解決できると考えました。具体的には、Stripe Checkout をウェブサイトに組み込むことで開発を抑えつつクレジットカード決済を実装して1を解決し、Stripe のAPI や領収書送付機能を使うことで2の課題も解決できると考えました。Stripe 導入後の注文処理のフローとして、以下を想定して実装しました。3つあった手動処理がCRM への登録だけになり(CRM との連携は今後の課題です)、あとはStripe とウェブサイト側で自動化することができました。
開発 - ドキュメントの充実度に驚き
Stripe Checkout
実際に開発を始めてみてまず驚いたのは、Stripe のドキュメントの充実度!Stripe Checkout のドキュメントをみると、簡易な実装をまず試すための「クイックスタート」ページから割引や消費税の設定、組み込みのカスタマイズ方法まで包括的なトピックがサンプルコード付きでわかりやすく解説されていて、これはとても助かりました。
クイックスタートのページではRuby からJava までさまざまなバックエンドに対応したサンプルコードが提供されており、少しマイナーな.NET ベースのウェブフレームワークを使っている弊社のウェブサイトに対応した説明もあったので、PoC までの期間が大幅に短縮されました。弊社サイト独自の技術スタックに対応するための変更は必要でしたが、まずは動くものがすぐ試せる、というのは体験として非常に良かったです。弊社ウェブサイトですでに実装していたカートシステムとの連携面で不安な点もありましたが、こうしたドキュメントのお陰でスムーズに実装できました。Stripe Checkout の組み込み自体は大体2週間程度で完了です。
ライセンス送付の自動化
Stripe Checkout の組み込みの実装後はライセンスと領収書送付の自動化に取り組みました。その際には自社サイトで使用している仕組みとの連携のため、Stripe API を使ってCharge やCustomer オブジェクトにアクセスするといった処理が必要になりましたが、これも充実したドキュメントと使いやすい.NET ライブラリのおかげでスムーズに完了!大体1週間程度です。
ちゃんと動いてる!
ということで、開発を始めてからテスト、ローンチまで、一ヶ月程度で終えることができました(Stripe 実装は私一人で担当しました)。既存システムとどう連携させるかというところで少し時間を要しましたが、そこがクリアになったあとは大変スムーズでした。↓は実際に弊社の注文画面から表示されるStripe Checkout の画面です。
結びとこれから
10月から運用を開始してまだ二ヶ月足らずですが、たくさん注文を頂いていますがスムーズに稼働しています!セールスチームからも、手動の処理がなくなったことやサブスクリプション更新通知が自動化されることで助かるという意見をもらいました。
これからも、すでに触れたCRM や会計アプリとの連携や、Stripe での請求書決済とサブスクリプション更新の自動化、といったところでどんどん活用の幅を広げていければと思っています。
Stripe 未導入でクレジット決済の導入を考えている方、決済処理の効率化したいな~と思っている方はぜひ試してみてください!
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