こんにちは。CData Software Japan リードエンジニアの杉本です。
本記事では帳票作成ツールPaplesReports とCData Arc を組み合わせてSalesforce のデータから自動的に帳票を作成する方法を紹介します。
PaplesReports とは?
PaplesReports は日鉄日立システムソリューションズ株式会社が提供するCSVデータを元にした帳票を手軽に作成できる帳票作成ツールです。
https://paplesreports.nhs.co.jp/
以下のように専用のツールを使って、ドラッグ・アンド・ドロップで簡単に帳票を作成することが可能です。
作成した帳票はCSVデータをもとにコマンドや専用のAPIを使って生成することができるようになっています。
CData Arc とは?
CData Arc は、CData 製品の中で「自動化/Automate」を担うデータ連携ツールです。「B2B 連携をもっとシンプルに」をコンセプトに、ファイル連携 & DB 連携 & API 連携といったB2B 連携に必要なすべてをノーコード・ローコードでつなぐことができるプラットフォームです。
https://www.cdata.com/jp/arc/
この記事のシナリオ
この記事ではSFA・CRMのクラウドサービスであるSalesforce からデータをダウンロードし、PaplesReports のコマンドで自動的にPDFを生成するCData Arc フローを紹介します。
なお、CData Arc はSalesforce 以外にも様々なクラウドサービス向けのコネクタを提供しています。ぜひ自社で利用しているサービスと合わせて試してみてください。
https://www.cdata.com/jp/drivers/
事前準備:CData Arc 製品のインストールとナレッジ
事前にCData Arc を任意の環境にインストールしておきます。
以下のリンクから30日間のトライアルが取得できます。 https://arc.cdata.com/jp/trial/
CData Arc のインストールはこちらを参考にしてください。 https://www.cdata.com/jp/blog/arcesb-install-windows
CData Arc を使い始めるときは、こちらも参考にしてください。 https://arc.cdata.com/jp/start/
CData Arc に関するナレッジは、こちらにまとめています。あわせて参考にしてください。 https://arc.cdata.com/jp/kb/
事前準備:PaplesReports
事前準備としてPaplesReports 側の環境を準備します。
今回は「C:\Paples5j\PaplesReports」にPaplesReports の実行ファイルなどを配置しました。
また、対象とする帳票テンプレートおよびクエリは事前に取得したデータがわかりやすいように、以下のようなシンプルな帳票を作成しました。
フォームおよびクエリの名称は以下の通りとなっています。
・Sample.qry ・Sample.frm
Salesforce のデータは「Account:取引先企業」を想定して作成していますが、作成する帳票に合わせて調整してください。
連携フローの作成
それでは実際に連携フローを作成していきます。 このシナリオで作成する連携フローは以下のような流れになっています。
コネクタ
内容
1
Salesforce
Salesforce から「Account:取引先企業」のデータをCSV形式で受信します。
2
Script
受信したファイルをもとにPaplesReports の帳票を生成する実行ファイルである「paples-reports.bat」を実行し、所定のフォルダにPDFを生成します。
Salesforce コネクタの設定
フローの起点としてSalesforce コネクタを指定します。Salesforce コネクタはコネクタ一覧のその他タブから配置できます。
配置後、Salesforce への接続情報を追加しましょう。「+作成」ボタンから接続の追加を行います。任意の名称を入力し、「接続」ボタンをクリックすると、Salesforce のログイン画面が立ち上がるので任意のアカウントでログインしましょう。
接続が完了したら、コネクタで具体的にどのようなデータを取得するのか? のアクションを定義しています。Salesforce コネクタはデータの取得はもちろん、書き込みや更新もできますが、今回はデータを取得するのでアクションから「Select」を選択します。
「Select」を選択後、テーブル設定画面が出てくるので「+追加」をクリックし
データを取得したい先のテーブルを指定します。
テーブルの選択が完了後したら、対象となるカラムを指定します。
最後に出力結果のフォーマットを調整します。「高度な設定」→「アウトプットファイル形式」で「CSV」を選択しましょう。
Script コネクタの設定
続いて受信したファイルをもとにPaplesReports の帳票を生成する実行ファイルである「paples-reports.bat」を実行するためのScript コネクタを準備します。
Scriptコネクタは今回のユースケースのように、batファイルを実行したり、APIリクエストを発行することができる自由度の高いコネクタです。
Arc Script と呼ばれる独自のスクリプト言語を利用することで利用できます。
こちらで利用しているArc Script について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事も参考にしてください。
https://arc.cdata.com/jp/kb/articles/arcscript-quickstart.rst
今回は以下のサンプルスクリプトを利用して、接続してみてください。
frameName、queryName、outputNameの指定を調整することで、任意の帳票生成を行うことができます。なおファイル名には接尾辞としてGUIDを指定するような記載にしています。
連携フローの実行
設定は以上です。それでは試しに実行してみましょう。
今回は手動で実行してみますが、通常はSalesforce コネクタの設定にある「オートメーション」タブで、実行スケジュールを指定して利用します。
今回は手動で接続を行って見るので、「アウトプット」タブで「受信」をクリックしてみます。
以下のようにSalesforce のデータCSV フォーマットで受信できていればOKです。
出力先のフォルダを確認してみると、以下のようにPDF が生成されていました。
この記事で紹介したフロー(テンプレート)
この記事で作成したフローについては、以下のURLからテンプレートとして使える arcflow がダウンロードできます。
https://cdatajwrk.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/arcflow_template/Salesforce_PaplesReports.arcflow
ダウンロードしたarcflow は「ワークスペースをインポート」やフローデザイナーにドラッグ&ドロップで登録できます。こちらのテンプレートを利用する時は、各コネクタでの接続情報などを、お使いの環境に併せて編集してください。
おわりに
このようにCData Arc を利用することで、各種クラウドサービスとPaplesReports の連携を簡単に実現することができます。
CData Arc はシンプルで拡張性の高いコアフレームワークに、豊富なMFT・EDI・エンタープライズコネクタを備えたパワフルな製品です。
CData Drivers との組み合わせで250を超えるアプリケーションへの連携を実現できます。必要な連携を低価格からはじめられる事も大きな特長です。
皆さんのつなぎたいシナリオでぜひ CData Arc を試してみてください。
https://www.cdata.com/jp/arc/
お試しいただく中で何かご不明な点があれば、テクニカルサポートへお気軽にお問い合わせください。
https://www.cdata.com/jp/support/submit.aspx
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