こんにちは。マーケティング担当の對馬です。本記事ではオンプレにあるOracle Database の取引先データを、Oracle Autonomous Database にレプリケートする方法をご紹介します。
Oracle Autonomous Database とは
Oracle が提供する自律型データベースで、管理・監視・チューニング作業を自動的に行うことができます。
https://www.oracle.com/jp/autonomous-database/
CData Sync とは
CData Sync は、データレプリケーション処理をノーコードで構築できるデータパイプラインツールです。
https://www.cdata.com/jp/sync/
今年、Oracle Autonomous Database に対応しCData Sync を使ってデータ集約ができるようになりました。CData Sync ではDB to DB のデータレプリケートも可能であるため、オンプレミスにあるOracle Database からOracle Autonomous Database に連携する処理も、ノーコードで構築することが可能です。
本記事で手順をご紹介します。
Oracle Autonomous Database の事前設定
Oracle Autonomous Database に接続するための情報を、Oracle Cloud の画面から取得していきます。
Oracle Autonomous Database を開きます。
「Database Connection」を開きます。
クライアントクレデンシャルであるWallet を取得します。Wallet type を「Instance Wallet」で指定し、「Download Wallet」を押下します。
Wallet のパスワードを設定し、ダウンロードボタンからダウンロードします。zip ファイルがダウンロードされます。
接続するTNS Name の接続文字列をコピーして、控えておきます。
CData Sync での設定
CData Sync を使って、オンプレOracle DB データをOracle Autonomous Database にレプリケートする処理を構築します。
CData Sync 環境の取得
CData Sync は、30日間の無償トライアルが用意されています。以下製品ページよりトライルを始めることが可能です。
https://www.cdata.com/jp/sync/
取得したインストーラを起動し、CData Sync をインストールします。
DLL ファイルの配置
CData Sync からOracle Database やOracle Autonomous Database に接続する場合、DLL ファイルが必要です。本記事では、Windows 版の設定をご紹介します。Java 版については以下記事をご参照ください。
https://www.cdata.com/jp/blog/oracle-autonomous-sync
CData Sync インストール環境にOracle がインストールされていない場合、ODAC をインストールし、「odp.net\managed\common」ディレクトリにある「Oracle.ManagedDataAccess.dll」ファイルを以下ディレクトリにコピーします。
CData Sync インストールディレクトリ\www\bin
CData Sync Server が起動している場合は、Server を再起動しCData Admin Console にログインします。
Oracle Database 接続設定
まずはデータソースであるOracle Database への接続を確立します。
CData Sync の「接続」タブを開き、「データソース」から「Oracle」アイコンを選択します。
Oracle Database 接続設定画面が開かれます。
必要な情報を入力します。
入力が終わりましたら、画面右上の「保存およびテスト」ボタンを押下し、接続を確認します。
これで、データソースであるOracle DB への接続設定は完了です。
同期先Oracle Autonomous Database 接続設定
Oracle Autonomous Database への接続を設定します。
「接続」タブを再度開き、「同期先」から「Oracle」アイコンを選択します。
Oracle 接続設定画面が開かれます。
Connection Type をData Source
にし、必要な情報を入力します。Data Source には先ほどコピーした接続文字列を利用します。
接続文字列は、ダウンロードしたWallet ファイルのディレクトリを指定します。Wallet ファイルをCData Sync から読むことができるディレクトリに展開します。接続文字列内の「Security」以下に、(MY_WALLET_DIRECTORY=C:\Program Files\Wallet_XXX)
を追加します。
▼Data Source 例
(description= (retry_count=20)(retry_delay=3)(address=(protocol=tcps)(port=1522)(host=xxx.oraclecloud.com))(connect_data=(service_name=xxxxx_medium.adb.oraclecloud.com))(security=(MY_WALLET_DIRECTORY=C:\Program Files\Wallet_xxxxx)(ssl_server_cert_dn="CN=xxx.oraclecloud.com, OU=Oracle ADB xxx, O=Oracle Corporation, L=Redwood City, ST=California, C=US")))
入力が終わりましたら、「保存およびテスト」ボタンを押下し接続を確認します。
レプリケーションジョブの作成
データソースと同期先の接続設定ができましたので、それぞれの接続情報を利用してレプリケーションジョブを作成します。
CData Sync の「ジョブ」タブを開き、「ジョブを作成」ボタンから新規ジョブを作成します。
ジョブ名を設定後、先ほど作成したOracle Database とOracle Autonomous Database の接続設定をそれぞれ指定し、「作成」ボタンを押下します。
ジョブ設定画面が開かれます。
「テーブルを追加」ボタンを押下し、レプリケートするデータを指定します。
今回はOracle Database の「Account」データを指定します。チェックを入れたら「追加」ボタンを押下します。
ジョブ設定は以上です。
ジョブの実行と確認
作成したレプリケーションジョブを実行し、Oracle Autonomous Database にデータが格納されることを確認します。
実行するAccount テーブルにチェックを入れ、「実行」ボタンを押下します。
ジョブの実行結果は、ジョブ画面からも確認できます。
Oracle Autonomous Database でデータ確認
Oracle Autonomous Database を確認します。
Oracle Autonomous Database を開き、「Database actions」を開きます。
起動パッドから「SQL」を選択します。
SQL 操作画面が開かれますので、Account テーブルを右クリックで開きデータを表示します。Oracle Database のデータがレプリケートされていることが確認できました。
おわりに
オンプレOracle Database のデータをOracle Autonomous Database にレプリケートする処理をご紹介しました。CData Sync を使うことで、ノーコードで処理を構築することが可能です。
CData Sync は、30日間の無償トライアルがございます。ぜひOracle Autonomous Database 連携を体験してください。
https://www.cdata.com/jp/sync/
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