こんにちは。CData Software Japan の色川です。
CData Arc の2023.Q3 アップデートとして新しいビルドの提供を開始しました。今回のアップデートでは、XMLMap やCopy、Branch など、フローを構成するための中核的なコネクタがそれぞれ大きく強化されました。このアップデートにより、Arc のデータ連携フローをこれまでより「分かりやすく」「シンプルに」「堅牢に」作成できるようになっています。
・強化されたXMLMap コネクタ
・Branch コネクタの複数条件サポート
・Copy コネクタの複数分岐サポート
・強化されたValidate コネクタ
・新たに搭載されたXSD コネクタ
この記事では、新機能のうち「強化されたXMLMap コネクタ」についてご紹介します。
今回のリリースにより、変数を利用したマッピングや複雑な条件フィルタをGUI で設定できるようになり、施したマッピングを簡単に確認(テスト)できるようになりました。これらの数々のアップデートにより「マッピングを利用するあらゆる場面」で、連携フローが「より分かりやすく」「よりシンプルに」作成できるようになっています。
強化されたXMLMap コネクタ
CData Arc は、データの操作と変換の中間形式としてXML を使用します。多くのコネクタ同士をつなぐXMLMap コネクタは、CData Arc の中でも中核的なコネクタです。
今回のリリースでは、このXMLMap コネクタの機能が大きく強化されています。以下では主な強化ポイントについてご紹介していきます。
変数
マッピングのある時点で値を記憶し、マッピングの後半でそれらの値を再度参照すると便利なケースがあります。このようなケースにおいて、Arc では「Mapping Context(_map)アイテム」が利用できますが、この_map アイテムが「変数」としてデザイナーでもサポートされました。
「変数」を追加するには、マッピングエディタでノードを右クリックして [新規作成] > [変数] を選択します。作成した変数は、式エディタの中で[変数]タブに表示され、式内で参照できるようになります。
条件エディタ
XMLMap コネクタで利用できる「条件」は、入力ドキュメントに含まれるデータが指定した条件を満たした場合のみ出力ドキュメントに追加することをサポートするフィルタ機能です。条件エディタはその「条件」を構成するためのUI エディタですが、このリリースでこの条件エディタの機能が大きく強化されました。
新しくなった条件エディタ
新しくなった条件エディタでは、単なるフィルタに留まらず、ステータスの指定や、通知の送信を構成できるようになりました。また、条件が不一致となる場合の振舞いも、要素を除外する以外に異なる値を割り当てることが出来たり、より柔軟な条件マッピングを構成できるように進化しています。
式エディタ
XMLMap コネクタの「式エディタ」は、ソースから宛先にマッピングするときの値の編集・変更をサポートする機能です。式エディタの中でArcScript のフォーマッタなどを活用する事で文字列や数値、日付などの値の編集・変更を実現することができます。このリリースでこの式エディタの機能も大きく強化されました。
新しくなった式エディタ
新しくなった式エディタでは、これまでの式エディタの使いやすさはそのままに、データソースの値やフォーマッタ以外にも利用されるメッセージヘッダーや、変数、Valut などをとても扱いやすくなりました。
テストマッピング
このリリースでXMLMap コネクタに「マッピングをテスト」する機能が搭載されました。これまでのXMLMap コネクタではマッピングの実行結果をアウトプットファイルで確認する必要がありましたが、マッピング設定の中でテストできるようになり、フローの開発をよりスムーズに進められるようになりました。
「マッピングをテスト」ボタンを使用して、マッピングが期待どおりに機能することを確認します。テストでは、次に示すように、ソース ファイルの値を宛先要素に設定します。
テストが失敗した場合、「宛先」ペインに失敗の説明が表示されます。
おわりに
XMLMap コネクタは、CData Arc の中でも中核的なコネクタです。強化されたXMLMap コネクタにより、より柔軟で強力なデータマッピングを、より分かりやすいUI で実現できるようになりました。
今回のアップデートにより、Arc のデータ連携フローをこれまでより「分かりやすく」「シンプルに」「堅牢に」作成できるようになっています。
この記事で取り上げた新機能以外にも多くの機能強化・機能改善が施されています。詳しく知りたい方はリリースノートを併せてごらんください。
https://cdn.cdata.com/help/AZJ/jp/mft/current.html
より使いやすくなったCData Arc をぜひ試してみてください。
今回リリースされた新たなバージョンに限らず、今ご利用されているバージョンについても、設定や利用方法などご不明な点があれば、お気軽にテクニカルサポートまでお問い合わせください。
この記事では CData Arc™ 2023 - 23.2.8609.0 を利用しています。
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