CData Sync、CData Arcを用いて、データ統合・活用基盤におけるMVP開発を実現

多種多様なデータを基幹システムへ統合し、データ可視化・分析基盤に自動連携することでビジネス評価指標に基づくデータドリブンな事業管理と意思決定と事業運営を実現

会社概要

ShareTomorrow社は三井不動産グループ発の新規事業の開発・推進を担う会社として、2021年7月に設立されました。三井不動産グループの長期経営方針「VISION2025」で定める「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」といったビジョンに基づき新規事業の開発・推進を手掛けています。

導入事例概要

三井不動産グループの新規事業の1つである移動販売やキッチンカーのための商業プラットフォーム「&MIKKE!」事業において、データに基づく日々の事業管理・運営をおこなうためにデータ統合基盤の構築に取り組みました。

具体的には、移動販売で利用しているスマレジ(クラウド型POSレジ)のデータ、購入者データをCData Arcを用いて当事業の基幹システムであるkintoneへデータ変換・集約しています。さらに、CData Syncを用いて、kintoneに蓄積した出店計画・実績、店舗情報などの各種データをAWS上に自動連携し、Amazon QuickSight(BIツール)を用いて可視化・分析を実現することで、事業運営メンバーが誰でもいつでもすぐに状況が把握できる状態を構築しています。

システム概要図


Before | 課題

  • 特定の担当者がデータ収集、結合、集計をしないと、必要なデータにアクセスできず属人化している
  • データ集約・連携の自動化を最小限の機能から段階的に提供でき、かつ、一定のセキュリティ要件を満たした形で実現する方法を探していた

After | CData製品を導入した効果

  • データ集約・連携を自動化し、ボトルネックが解消。誰もがいつでも日常的に最新データを参照し、事業管理・運営をおこなえる状態
  • セキュリティ要件を満たしつつ、スクラッチ開発と比較して、半分程度の期間で開発を実現し、要件変更時の柔軟性も担保

本件のご担当にお話をお伺いしました(左から順不同)本件ご担当者のお写真

  • 三井不動産株式会社 DX本部 DX二部 DXグループ
    山本宗 氏 
  • 株式会社ShareTomorrow ミッケ事業本部
    業務推進部長 原田健作 氏 
  • 株式会社ぐーどろ(※1)
    代表取締役 髙野敬一 氏、開発部長 齋藤典也氏 

※1 https://goodoro.co.jp/  kintoneアプリ・システム開発、導入支援、アフターフォローまで一貫して伴走。

Q: 本件は、どのような目的・課題の達成・解決を目指し取り組まれましたか?

原田氏:複数のツールを組み合わせて事業を運営していたのですが、適切な事業状況の把握や意思決定を行うためにデータを一か所に集約したり、システム間でデータを連携させる必要がありました。

そのため、当初はExcelなどを用いて手作業で集約・連携を行っていたのですが、データのリアルタイム性を向上させ、より活用できるようにするためにも当該作業を自動化したいと考えました。

Q: 弊社製品を採用されたポイントをおきかせいただけますか?

山本氏:属人化していた集計処理など、ビジネス環境の変化や状況を早期にチェックできるようにデータの可視化・分析レポート化をクイックに実現したいと考えていました。そして、作って終わりではなく、仕様変更や機能拡張が発生するたびに、柔軟に対応できるような仕組みを意識しつつも、三井不動産グループのセキュリティ要件を満たす必要もありました。

その点、CData製品は接続先のコネクタが多種多様で、REST APIにも対応していること、インストール型で、セキュリティ要件を満たしたクローズドな環境にも配置ができるということ、さらに、稼働中のkintoneなどの各基盤との親和性が高くてノーコード開発ができること、が主に採用したポイントです。

Q: 弊社製品の導入効果はいかがでしょうか?

原田氏:データ集約・連携が自動化されたことで、必要なタイミングで必要なデータにアクセスできるようになりました。これまでは、誰かがデータ集約や連携、集計をしてはじめて必要なデータにアクセスできるという、人がボトルネックになっている状況だったのですが、その点が解消され、日々誰もが最新のデータに基づく事業運営や管理を行える事業プラットフォームを構築することができました。

山本氏:開発作業もCData製品を活用したことで当初の想定どおりスピード感をもってすすめることができました。実際、スクラッチ開発や複数パッケージを組み合わせた開発の場合、3~4か月ほどかかるだろうという見積りだったのですが、その約半分の期間で設計~稼働まで終えることができました。

齋藤氏、高野氏:弊社は開発パートナーとしてCData Sync、およびCData Arcを用いたデータ集約・連携の開発作業を担当いたしました。

一般的にノーコードツールでは細かな要件を満たすことができないということがあるのですが、今回は期待どおり要件を満たしたスピーディーな開発を達成できました。CDataのテクニカルサポートがレスポンスよく、ある程度実現方法を示してくれた点も開発作業のスピードアップを後押ししたように思います。

また、新しいツールで開発を行う場合には初期に学習コストがかかりますが、CData Arcについては学習コストがかかりはしましたが、スクラップ&ビルドが容易なツールでしたので開発チームメンバーやCDataのサポートとやり取りしながら色々と試すうちに、それほど時間をかけず使い方を把握することができました。慣れてしまえば簡単に扱え、他のデータ連携案件に横展開もしやすいツールだな、と感じています。

Q: CDataへ期待することなどございましたら共有ください。

山本氏:CData Arcですが、フロー作成時のデータ間のマッピングや異常系の処理などは、一定のITスキルが必要だと感じました。異常処理やアラートの通知は、一般的に運用上必要な処理であり、手軽に使えるようなベストプラクティス、テンプレートがさらに充実してほしいと思います。

齋藤氏、高野氏:設定等はとても簡単なのですが、データを連携した結果が期待通りかを確認するには工夫が必要でした。データソースと同期先とで同内容のデータが保存されているかの比較検証などまで手軽に行えるようになるといいな、と思いました。

記事公開日:2024年4月18日

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