丸井織物株式会社は、合繊織物の生産量全国トップシェアという国内屈指の繊維企業であるだけでなく、工場のIoT 化や自社B to C-EC サイトを立ち上げるなど、次世代の繊維業態を極めるカクシン・センイ・カンパニーを目指し、挑戦を続けられています。
同社は、SQL Server のマスタデータをkintone に自動連携し、kintoneのルックアップ機能でSQL Serverのデータを参照できるようにすることでペーパレス化・正確性(品質の向上)・業務改善を実現されました。
Before|課題
- 回覧が必要な書類をSQL Server のデータを元にMicrosoft Access アプリで出力・印刷し、紙で回覧していた
- Microsoft Access アプリに必要情報を入力する際、複数のシステムの画面を参照しながら入力するなどの手間や入力ミスといった課題があった
- アプリの作成や保守などを協力会社に依頼していた
After|CData 製品の導入効果
- ペーパレス化:SQL Server のデータをkintone アプリに連携することでkintone のみで回覧できるようになった
- 正確性(品質)向上:SQL Server のデータをkintone アプリに連携+ルックアップ機能を利用することで、入力の手間や入力ミスが削減、その結果入力情報の正確性も向上した
- 業務改善:CData のテクニカルサポートを受けながら、アプリ作成や保守を内製化することで業務部門の声を即座に反映することができるようになった
本件をご担当された情報システム部 係長 吉野真介氏にお話をお伺いしました。
Q:CData kintone ODBC Driver をご検討いただくこととなった背景について教えてください。
吉野氏:2016 年秋頃にグループウェアをサイボウズ社のGaroon に移行したのを機に、旧グループウェアで作成していたアプリもkintone へと移行しました。
移行後しばらくして、Microsoft Access(以下、Access)から出力・印刷し紙で回覧していた不良対策書などをkintone で回覧(ワークフロー化)できないか、また書類作成に必要な情報のほとんどはSQL Server に登録されていましたので、SQL Server からkintone へデータを連携させる方法はないか検討をはじめました。
検討をすすめる中でAccess やSQL Server の保守を依頼していた協力会社から紹介されたのがCData kintone ODBC Driver でした。
Q:CData kintone ODBC Driver を採用されたポイントをお聞かせいただけますか?
吉野氏:協力会社からの紹介で初めてCData 製品を知ったこともあり、どれくらいのことができるのだろうと思いながら説明を聞いていたのですが、第一印象は「これならSQL Server とkintone を連携できる」でした。
実際、CData kintone ODBC Driver を使用することでkintoneアプリをSQL Server の1つのテーブルとして扱えるだけでなく、データの参照&更新操作が可能と要件を満たす製品でしたので、採用を決めました。
Q:CData kintone ODBC Driver を使われた感想や導入効果はいかがですか?
吉野氏:kintone アプリのデータの正確性(品質)が向上したと感じています。
例えば、SQL Server のデータをkintone へ連携したことで、品番をキーにルックアップし、その品番に紐づく各種情報を自動入力できるようになった結果、入力の手間や入力ミスの削減、入力情報の正確性の向上などにつながりました。
そのため、当初は1つのkintone アプリとSQL Server を連携させることが目的だったのですが、現在では複数のkintone アプリで同様の仕組みを利用しています。
最近では、担当者マスタと受注情報から顧客に紐づく担当者情報をルックアップするアプリを作成したのですが、担当者マスタに登録されている情報と受注情報から取得できる最新の担当者が不一致であることを1画面で確認できるだけでなく、確認結果をふまえて適切な担当者とコミュニケーションをとれるようになったため、業務改善にもつながったように感じます。
Q:CData の問い合わせ(サポート)対応についてはいかがでしたでしょうか?
吉野氏:2023年度よりAccess、SQL Server とkintone 間の連携処理についても内製化を試みることとなり 、その連携の仕組みや具体的な連携方法についてなどをSQL コマンドが少しわかるレベルの知識状態で理解・把握し、運用しなければならない状況になりました。
そのような状況のなか、CData のサポートには大変助けられました。初期設定にあたる部分から応用的な内容まで丁寧かつ明確に、何十回もやり取りを重ねながらサポートいただき、大変助かりました。
Q:今後の展開をご共有いただけますでしょうか?
吉野氏:CData kintone ODBC Driver を用いたルックアップの仕組みは、現時点では一つの部門のみでしか利用していないのですが、今後、多くのユーザーが触れるデータを対象に利用範囲を広げていき、全社レベルでの入力の手間や入力ミスの削減、入力情報の正確性の向上につなげていきたいと考えています。
また、弊社では、1980年代からファクトリーオートメーションを導入していることもあり、SQL Server 内に膨大なデータが蓄積されています。加えて、30年ほど前からAccess で業務アプリを作成し、活用しているのですが、ほとんどのAccess とkintone は連動していない状況です。
今回、CData kintone ODBC Driver を用いることでSQL Server とkintone は勿論、Access とkintone のデータもSQL Server 経由で連動できることがわかりました。
現状、全社的には「Access とkintone は分断している、連動できない」という認識でしたが、今後、SQL Server に蓄積されているデータが利用できること、何よりAccess とkintone が連動できることを周知することで現場からさまざまな業務改善のアイディアが出てくるのでは、と期待しています。