明日伝えたい感謝・お祝いに最高の品質状態で温室から直接胡蝶蘭を届ける生産・受注管理システムをノーコードで実現

顧客の「明日届けて欲しい」を叶える胡蝶蘭の生産・受注管理システムをgcmCloud(AWS 上の運用環境)+ Claris FileMaker を用いてノーコードで実現

有限会社黒臼洋蘭園は、農林水産大臣賞をはじめ数々の賞を受賞されている胡蝶蘭の専門生産農家です。同社は直営の胡蝶蘭専門店を実店舗、およびECサイトにて運営されています。

この度は、ECサイトユーザーの「胡蝶蘭を明日届けて欲しい」というニーズに応えるべく、受注から発送までをシームレスに行う仕組みの構築に取り組まれました。

具体的には、gcmCloud(AWS上の運用環境)とノーコード・ローコードツールのClaris®︎ FileMaker®︎ を活用して株式会社ジェネコムが開発した生産・受注管理システムへECサイトからの注文データをタイムリーに反映、胡蝶蘭の生産・発送現場にすばやく連携することで最高の品質状態の胡蝶蘭を温室から直接ユーザーに届ける仕組み、および生産・受注管理システムへECサイトのデータだけでなく実店舗のPOSレジデータも集約することで年間を通した胡蝶蘭の需要を予測し、高精度な予測に基づいた生産を実現されました。

システムイメージ図


Before | 課題

  • 胡蝶蘭の産直流通(ユーザー直販)の比率を高めるにあたり生産・受注管理システムの構築が必要となった
  • ユーザー直販にあたり即日発送(明日届く)に対応する必要があったが、ECサイトからの注文は管理画面、あるいはメール通知でしか確認できずリアルタイムな注文把握が困難な状況だった

After | CData 製品を導入した効果

  • gcmCloud(AWS上の運用環境)+ Claris FileMaker とCData ODBC Driver for Amazon Marketplaceを用いることで短期間・低コスト、かつノーコードで生産・受注管理システムを構築、Amazonからの注文をリアルタイムに把握し温室からユーザーへの即日発送を実現した
  • 生産・受注管理システムにECサイト、および実店舗の注文・販売データを集約することで年間を通した需要予測を実現、高精度な予測に基づいた胡蝶蘭の生産を実現した

本件をご担当された黒臼洋蘭園の宍戸氏、および生産・受注管理システムの構築をご担当されたジェネコムの鵜浦氏、山口氏にお話をお伺いしました。

Q: 本件は、どのような目的・課題の達成・解決を目指し取り組まれましたか?

常務様お写真宍戸氏:花き市場の環境変化に伴い胡蝶蘭の流通経路を卸売市場経由の市場流通から実店舗やECサイトを通じてユーザーに直接販売する産直流通の比率を高め、最近では小売部門が事業の中心となっています。

ECサイトは自社構築のサイトの他、Amazon等のモール型ECサイトを活用することにしたのですが、ECサイト利用ユーザーのニーズとして明日届く、つまり即日発送に対応する必要がありました。

即日発送に対応するには、ECサイトからの注文をできるだけリアルタイムに把握し、発送現場へシームレスに連携する必要があります。そこで生産・受注管理システムを構築することになりました。

Q: 弊社製品を採用されたポイントをおきかせいただけますか?

宍戸氏:前提として生産・受注管理システムは Claris FileMaker で構築する、という要件がありました。

当園のイメージしていた生産・受注管理システムは多様な顧客ニーズに柔軟に対応できるなど、市販のシステムでカバーできるものではなく、オーダーメイドのシステムが必要でした。

通常、オーダーメイドのシステム開発は期間や費用がかさみますが、Claris FileMaker を用いることで短期間、低コストで構築できることがわかり、利用することが決定していました。

生産・受注管理システムとECサイトの連携については人手による連携のほか、Amazonに関してはAmazon Selling Partner API(SP-API)を利用した自動連携を検討しており、システム開発を委託しているジェネコムに依頼したところ、ジェネコムがSP-API連携に関して情報収集するなかで見つけたのがCData ODBC Driver for Amazon Marketplaceで、すぐに情報を連携いただきました。

鵜浦氏:Amazonとの連携は可能な限りリアルタイムに、という要件がありました。

他のツールも候補にあがったのですが連携間隔の要件を満たすことが難しく、その点CData製品であれば連携間隔は任意に調整可能なため、要件を満たしていました。

また、Claris FileMaker と同様にノーコードでAmazon連携を実現可能なこと、将来的にPersonally Identifiable Information(PII)の取得もサポートするかもしれない、という点から黒臼洋蘭園様にCDataを採用してはどうか、と提案しました。

Q: 弊社製品の導入効果はいかがでしょうか?

宍戸氏:Amazonから生産・受注管理システムへのデータ連携を約5分間隔で実施することで注文情報をニアリアルタイムに把握できるようになり、注文から発送までを非常にスムーズに行えるようになりました。

以前はAmazonからのデータ取得を手作業で実施していたのですが自動化することができ、受注センター担当者の労力を削減することはもちろん、注文の確認漏れがなくなり、リアルタイムで注文データを取得できるツールとしてはCDataの評価は高いです。

山口氏:CDataの生産・受注管理システムへの実装については、トライアルを1週間ほど実施したのち、2週間ほどでβ版をリリースすることができました。

Amazonとの連携をノーコードで実現できること、不明点についてCDataのテクニカルサポートデスクが素早く、かつ丁寧に回答くださったことから短期間での機能追加を達成できました。

ご担当者さまお写真Q: よろしければ今後の展開をご共有ください。

宍戸氏:ジェネコムに助力いただきながら、受注センターにおける手作業部分の自動化を今後もすすめていきたいと考えています。

Amazonからのデータ取得に関しても一部手作業が残っているのですが、それらを自動化するにはPIIの取得が欠かせません。今後CData ODBC Driver for Amazon MarketplaceがPII取得をサポートすることを期待しております。

CData でデータ連携・データ活用をはじめましょう