株式会社ギャレットは本社のある日本をはじめ、アメリカ、中国、ベトナムに拠点を持ち、衣料用繊維製品および服飾雑貨の企画・製造・販売および輸出入事業をグローバルに展開されています。
同社は、アメリカ現地法人にて基幹系システムとして利用しているMicrosoft Dynamics 365 Business Central のデータを本社で利用しているデータウェアハウスDr.Sum に集約することで、仕組みが複雑なアメリカの税務報告業務をCData ODBC Driver を使って実現しました。
Challenges:
- 複雑なアメリカの税務報告業務への対応
- アメリカ法人側に分析ツールを新たに構築することなく、日本本社に居ながら日米のデータを一元的に見える化
- Microsoft Dynamics 365 Business Central からの安定的なデータ収集基盤の構築
- 低コスト、短時間で実現したい
Solutions:
- 本社で利用しているレポート分析ツール(Dr.Sum、MotionBoard)を利用
- CData ODBC Driver でMicrosoft Dynamics 365 Business Central のデータをDr.Sum に取り込み
- API 仕様の習得や変更への追従を必要としない安定したノーコードでのデータ連携基盤
本件を企画・ご担当された、経営企画室の今枝寛氏にお話をお伺いしました。
Q: どのような経緯で本プロジェクトが始まったのでしょうか?
今枝氏:当社のアメリカ法人では、B2C のEC プラットフォームであるShopify やB2B 卸売りプラットフォームであるJOOR から、売上データや受発注データなどを、Microsoft 社のERP アプリケーションDynamics 365 Business Central に取り込んで利用しています。今回、国内外における税務報告のうち特に仕組みが複雑なアメリカの税務報告業務へ対応する必要がありました。
Q: Dynamics 365 Business Central データを活用する際に重要視した点はありますか?
今枝氏:アメリカ法人側に新たにデータを分析する仕組みを構築することなく、国内に居ながらアメリカ現地法人のデータを日本本社の基幹システムなどのデータと組み合わせて日本語でのレポートを作成、分析できるようにしたいと考えていました。作成したレポートは報告用に印刷やExcel ファイルに出力、共有用にグループウェアのポータルに組み込んで利用します。
Q: CData ODBC Driver を採用されたポイントは?
今枝氏:Microsoft Dynamics 365 Business Central には外部アプリケーションとのデータ連携のためのWeb API が提供されていることは知っていましたが、Web API 経由でデータにアクセスするためにはAPI プログラミングが必要でした。API プログラミングで必要な機能を開発するという選択肢もありましたが、当社はIT 企業ではありませんのでリソースをデータ連携する部分ではなく連携後のデータを活用するところに注力したいと考えていましたので、ノーコードでデータ連携できる製品を探していました。一方で、Dr.Sum には外部からデータ取り込みにはODBC / JDBC と呼ばれるデータベースのデータを取り込む汎用的なインターフェースが準備されていますので、CData ODBC Driver と組み合わせることでMicrosoft Dynamics 365 Business Central 内のデータをノーコードで安定してDr.Sum に取り込めるということで本製品を採用しました。
Q: 実際にCData ODBC Driver を使われた感想は?
今枝氏:試用版を利用して評価しましたが、接続の設定はデータベースへの接続と同じようにODBC のDSN 設定で行えたので問題なくMicrosoft Dynamics 365 Business Central のデータにアクセスできることを確認できました。購入後にMicrosoft Dynamics 365 Business Central 内の必要なデータをすべて取り込もうとしたときに日付データが正しく取り込めずエラーとなってしまう事象が発生したのですが、CData 社のテクニカルサポートに問い合わせしてツール側の日付フォーマットの設定を変更することで解決することができました。現在は、導入して2年経過しておりますが安定して連携できており、事業を推進する上で必要となる帳票や報告データの作成に活用しています。